人材ビジネスで成功するヒント

もちろん「生涯現役」を標榜する私たちはキャリアの最高到達点であるその時点でどんな仕事のイメージを今持っているかということを質問しているのです。
これは誰でもご存知のことですが、満60歳時点の平均余命は男性22歳、女性26歳です。満60歳まで生きられた人は、男性82歳・女性88歳まで生きるということなのです。すでに判っている事実です。
今からどのようにしていけば「充実した人生をまっとうできる」のでしょうか。
このことは誰も教えてくれません。

ただひとつ自身の心の中に決めてあることなのです。
その決めてあることを実行するのも自分自身です。他人に頼んで実現できるものではありません。大変漠然とした質問です。

しかし、次の六つの選択肢を示されたらどうしますか。急に現実感が出てくるでしょう。

□満60歳で定年退職、以降、働かないで退職金と公的年金で暮らす。
□再雇用制度を利用して満64/65歳まで継続して働き、その後は働かないで退職金と公的年金で暮らす。
□再雇用制度を利用して満64/65歳まで働き、その後再就職する。
□満60歳で定年退職、再就職する。
□満60歳で定年退職、独立開業(経営者/理事長)又は自営業/自由業を開業する。
□満60歳到達前に早期退職、以後、再就職又は独立開業する。

第一希望、第二希望と順位付けはありますが、ビジネスパーソンのセカンドキャリアは全員この六つの選択肢しかないのです。
キャリア・コンサルタントたるあなたはどれを選択しますか？

目の前にいるクライアントは果たしてこのこと考えての喫緊の就職・転職・再就職なのでしょうか？
プロのキャリア・コンサルタントであるあなたからみるとこの六つの選択肢ごとに沢山の商機があることがわかるでしょう。これが、キャリア・コンサルタントのセルフ・マーケティングの例です。

すなわち、市場細分化では、クライアントをビジネスパーソンその配偶者に限定したこと。市場差別化では、定年退職時点のビジネスパーソン悩み、或いはコンサルティングニーズに限定したこと。少子高齢化です。高齢化が急速に進行します。
クライアント層は限りなく定年が視野に入る年齢に到達しつつあります。

そしてこのようにマーケットを絞り込んでみたら、膨大なニーズがありそうなことがわかってきました。ではこの分野でどうしたらキャリア・コンサルタントとして日本の第一人者になることができるかを考えることにします。

次号に続く。

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