第66号「改正高齢者雇用安定法施行を機にキャリア・カウンセリングのニーズを掴む戦略と戦術」(その5)

人材ビジネスで成功するヒント

第66号「改正高齢者雇用安定法施行を機にキャリア・カウンセリングのニーズを掴む戦略と戦術」(その5)

?A景気が悪くなればなるほど就職は楽になる。
さて、この答えは、「はい」でしょうか、「いいえ」でしょうか。
白根陸夫のブログを愛読されているみなさんは、正答はすぐお解りです。
すなわち、「景気が悪くなればなるほど就職は楽になる」のです。
白根陸夫は本日誕生日を迎えまして、満63歳になりました。満22歳から実業界に入り、丸40年間を過ごしたことになります。これからも「生涯現役」で仕事をしながら天寿をまっとうする考えです。この40年の間、景気のいいときと悪いときが交互にやってきました。勤務する会社も5社にのぼります。満52歳で企業勤務を辞め、以後10年間を企業経営とNPO法人経営に専念しています。勤務した5社の経営者の考え方もさまざまで、大手企業の経営者の考え方と中小・ベンチャー企業の経営者の考えは水と油ほどの違いがあることを実感しています。人事施策は経営者の考えが色濃く反映されます。中小企業のオーナー経営者の恥は三つです。?@は、会社を倒産させてしまうこと。?Aは、赤字を出してしまうこと。?Bは、赤字になることを恐れて、従業員を解雇すること。恥の順番では、?Bが恥の中で最も軽いと考えられています。だから、景気が悪くなればなるほど就職は楽になるのです。なぜでしょうか。景気が悪くても、黒字の会社はいくらでもあります。景気が良くても赤字の会社はいくらでもあります。ですから、企業経営で黒字を出すか、赤字を出すかは経営者の経営手腕といってよい。しかし、オーナー経営者はそうは考えないのです。赤字になりそうなとき、あるいは、赤字になってしまったとき、自社の従業員は黒字の同業他社の従業員と比べて働きが悪いからだと考えがちになるのです。再就職支援のキャリア・カウンセラーはそこを突くべきなのです。ここに、働き者の求職者がいますよと社長に教えてあげることによって、求職者は容易にチャンスを掴むことができるのです。「そうか、社外にそんな働き者がいるのか、一度会ってこの目で確かめてみよう」と思わせたらしめたものです。多くの人が前を向いて歩いているときに、逆を向いて歩くことは勇気がいり、孤独な作業ですが、競合者がいない。だからこそ、得るものは大きく、確実な成果を上げることができるのです。高齢者はキャリアをウリにすべきと前号に書きましたが、このあとの戦略と戦術の展開は前号の手順を踏むことになります。プロのキャリア・カウンセラーは長年の経験がものを言いますが、単にカウンセリング年数を増やしたとしても、意味のないことです。そこには何らクリエイティブな場面や気付きの場面がないからです。再就職支援のキャリア・カウンセラーの支援するクライエントは、ほとんどオーナー経営者の企業に就職していきます。だから、オーナー経営者と過去一緒に働き、その考え方と行動をしっかり理解した者でないと一流のキャリア・カウンセラーになることが出来ないということがお分かりになったことでしょう。次号に続く。


白根 陸夫白根 陸夫(しらね りくお)
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/
エイジング・アドバイザー®
認定エグゼクティブ・コーチ

講師プロフィールを見る

« 第65号「改正高齢者雇用安定法施行を機にキャリア・カウンセリングのニーズを掴む戦略と戦術」(その4) | どこも教えない転職活動のヒントのトップへ | 第67号「白根陸夫誕生日記念写真」 »

トラックバック

http://careerbrain.net/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/581

カレンダー
2006年01月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
最近のエントリー
最近のコメント
最近のトラックバック