7、今までの業務経歴を整理する(時系列)
(2)時系列と言ってもいつからか?
「転職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています。
前回は「時系列職務経歴書」の作成のポイントの1つ 「(1)なぜ時系列が必要か」をお話しました。今回は次の項目からはじめます。
(2)時系列と言っても何時から記入し始めたら良いのでしょうか?
一般的な「職務経歴書」を見ると、学校を卒業して最初に就いた仕事から記入し始めています。そして最後が今の仕事、または離職した時の仕事が書かれています。
若い人ならそのような時系列でも良いかも知れません。
しかし中高年でいろいろキャリアを経験し、その間取得した技能・技術を売ろうとしている場合は直近の業務から過去に遡って記述する方が良いでしょう。
貴方を必要としている企業人は何を求めているでしょうか?貴方を採用する人の立場から考える事がポイントです。
採用側の欲しいあなたの実績・貢献度は新しいほど価値があります。
昨日までやっていた業務が即戦力になります。20年も昔の実績はいくら素晴らしいものでも価値が低下しています。
昔の歌謡曲に「むかしの名前で出ています♪♪」というフレーズはありました。
昔の名前より今の名前に価値があります。
いま最も売れるものから売りに出します。いま必要とされているものから売りに出します。
つまり直近の業務から整理するのがポイントです。
特に転職しようとしている貴方には直近の実績・貢献度から売りに出すことが大切です。
(3)何をどのように整理・分析したら良いのでしょうか?
時系列職務経歴書に記入すべき内容は次の通りです。
*期間:直近から業務内容の区切りごとに期間を明記する
EX:‘13.4月〜‘15.9 2年6ヵ月(在籍年・月)
計算しやすいように西暦年号を使用します。
*所属部門:職位、身分等分かり易く記入します。
勤務地、部下の数(間接人数、直接人数に分ける)
EX:名古屋統括支店、販売促進部 企画課長
*部下の数:部下の数はその人の力を表す指標の1つにもなります。
2種類で表します
・直接人数:直接的に指示命令する人数、例えば課長職ならば係長の人数。
・間接人数:係長の部下全て、正規、非正規関係ありません。
貴方の業務に関与する係長の部下の全ての人数を記載します。
*担当業務内容:より具体的に誰でも分かるように記入します。
実質的な変化のない組織変更・移動は除きます。
具体的・詳細に記入します。
採用側(あなたの売り込み先)が分かるように記入します。
特定の業界にだけしか分からない表現は避けます。
*実績・貢献度合い
採用側が最も重視するのがこの部分、すなわち貴方の業務を通して得た実績・貢献度です。
貴方が最も売り込むものは「実績・貢献度」だけです。
貴方の「実績・貢献度」が相手を満足させなければ面接までいけません。
それを読んだ採用側が興味を持ち会ってみたいと思うようでなければなりません。
売り込むのは貴方の「実績・貢献度」です。会社名でも役職名でもありません。
「転職活動は一番力のある者でなく一番準備した者が勝つ」と言われています
それでは次回は、最も興味をひくような「実績・貢献度」を表現するポイントをお話しましょう。
ではまた次回に
井口隆三郎プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/
エイジング・アドバイザー®
認定エグゼクティブ・コーチ
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