尊敬語と謙譲語の違い
今回は面接ではもちろんのこと、日頃から使いこなせるようにしたい尊敬語と謙譲語の違いについてのお話です。この機会に確認しましょう。
ウチ・ソトによる尊敬語と謙譲語の使い分け
尊敬語と謙譲語は、その場面に関わる人物同士の人間関係を把握して使い分ける必要があります。他者の側、つまり「ソト」について言う場合は尊敬語を、自分の側、つまり「ウチ」について言う場合は謙譲語を使います。
<尊敬語の用法>
・話題にのぼった他者を高めて表現することによって、その場にいない他者に敬意を表す
→同僚に「お客様は明日いらっしゃるそうだよ」と言ったときに使われている「お客様」や「いらっしゃる」が当てはまります。
・面と向かっている他者の行為を高めて表現することによって、目の前にいる他者に敬意を表す
→対面する相手に「映画をご覧になりますか」と言ったときに使われている「ご覧になる」が当てはまります。
<謙譲語の用法>
・自分の側の人のことを控えめに言うことによって、その行為の受け手である他者に敬意を表す
→友人に「父も先生にお目にかかりたいと言っていたよ」と言ったときに使われている「父」や「お目にかかる」が当てはまります。
・自分の行為を控えめに言うことによって、その行為の及ぶ相手である他者に敬意を表す
→対面する相手に「お話を承ります」と言ったときに使われている「承る」が当てはまります。
いずれの用法においても、謙譲語は自分の側を控えめに言うことによって、相対的に他者に対して敬意を表します。
「相手を直接高める尊敬語」と「自分がへりくだる謙譲語」の用法をまとめました。上手に使い分けて気持ちよく会話を進めたいものですね。