第170号 定年退職後、「悠々自適」は無謀な生き方。「生涯現役」の必然性を認識せよ(その2)。

人材ビジネスで成功するヒント

第170号 定年退職後、「悠々自適」は無謀な生き方。「生涯現役」の必然性を認識せよ(その2)。

「定年後再雇用者の生き生き化を図る」(その6)

夫が満60歳から80歳まで20年間働くとすると年間211万円、月額175千円稼がねばならない。75歳までは働く人は、年間281万円、月額234千円稼がねばならない。

手持ち現預金は万一の場合に備えて温存するする。

この予測から、満60歳以降、悠々自適などといって働かない者がいるが、きわめて無謀な生き方である。

さらに、大きな問題は、人材流動化による中途入社者達である。退職金がわずかしか貰えない人が急増している。これらの人にとっては、満60歳以降の経済計画はさらに厳しいものとなる。

少子高齢化、消費税率引き上げ、資源枯渇などに起因する物価上昇は確実に見通せる不安要因であり、60歳以降の経済計画に織り込んでおかねばならない。

長々と60歳以降の経済計画を概観してきたが、こういうことを真正面から取り組んで考えない、考えたくないという気持ちの人が多いのではないか。

加齢すれば体力が衰えてくる、一歳づつ若返ることができれば苦労はないがそうはいかないので現実を直視すべきである。

これで経済的に私たちは一人残らず「生涯現役」をモットーとして働き続けなければ生活が破綻するということが理解できたと思う。それもかなり高額な収入を長期間維持していかねばならない。

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白根 陸夫白根 陸夫(しらね りくお)
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/
エイジング・アドバイザー®
認定エグゼクティブ・コーチ

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