第339号 「キャリア・コンサルタント」プロフェッショナルへの途(連載・その14)

人材ビジネスで成功するヒント

第339号 「キャリア・コンサルタント」プロフェッショナルへの途(連載・その14)

「プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー(R)」有資格者白根陸夫の独立開業者として13年に渡る現場体験から、「このように考え、このように行動すればキャリア・コンサルタントとして食っていける」、すなわち「キャリア・コンサルタント」プロフェッショナルへの途を伝授します。
【第一章「キャリア・コンサルタント」を求めるマーケット/その2.再就職支援サービスの2】
再就職支援サービスは、「アウトプレースメント」とも言われます。
自社の従業員をアウトすなわち外に、プレースメントすなわち置くということを意味するので、文字通り企業の意思によって行う人材資源のリストラです。
その理由は、業界の構造的不況で先行きの立ち直りが見込めない、人員構成を若返りさせたい、業容変換に伴って新規事業で要求される知識・スキルレベルに適合できない従業員を入れ替えて人材の新陳代謝を図りたいなどさまざまです。
大企業には人事制度の中に、早期退職制度が設けられていて、リストラはこの制度の特例として期間を限定し、インセンティブを付加して応募希望者を募集するというかたちをとります。
本来、早期退職制度は従業員が自身の判断で、自発的に定年前に退職するときの条件を定めたものですが、リストラは経営判断によって実行されるものなので、従業員の意思と必ずしも合致しないことがあります。リストラは目標数が決まっていますので、その目標数完遂のために魅力的な退職条件を提示することが必須です。
その条件とは何か、すなわち「加算退職金」と「再就職支援サービス」の二つです。
これまでのリストラは、構造不況業種に多く見られましたが、最近の傾向では好業績を上げている企業が定常的に早期退職者募集、すなわちリストラを実施しているところが多く見られます。下限年齢も満30歳ぐらいまでに下がってきています。
好業績であれば加算退職金の積み増し額も多く出すことができるということも理由の一つです。
企業の人材資源の高度化、専門化、パワーアップなどの理由からリストラはこれからもますます増えるものと考えます。
働く側から見て、このことをマイナス思考で考えのではなく、前向きに捉えるべきと考えます。人生二毛作、三毛作時代、生涯現役ともいわれる時代です。転職・再就職によって自身の望むキャリア形成の機会が相手から与えられるという絶好の機会と考えるべきです。今の組織における自身の将来の位置取りを冷静に予想し、的確に対応すべきです。 【次号に続く】


白根 陸夫白根 陸夫(しらね りくお)
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/
エイジング・アドバイザー®
認定エグゼクティブ・コーチ

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