第299号「高齢者の活性化・戦力化のための能力開発はどうしたらよいか」・・・第29回

人材ビジネスで成功するヒント

第299号「高齢者の活性化・戦力化のための能力開発はどうしたらよいか」・・・第29回

■高齢者の活性化・戦力化のための能力開発8つの具体策・解説・その5

『1.環境理解・・・平均余命の伸長によって75歳までセカンドキャリア(再就職)
を継続しなければならないことを理解させる。』

「生涯現役」では、そもそもセカンドキャリアという概念がない。
学校卒業後、すぐ働き始め、寿命が尽きるときまでファーストキャリア、
すなわちキャリアである。
それにしても大手企業や団体の定年は満60歳である。
何度も働く者に意識改革を促してきたように
定年というものは組織の決めたことであって、
生涯働き続ける者にとっては、意識のうちに定年という文字はないのである。

しかし、満60歳はキャリア形成の過程で一つの節目であることは間違いない。

この歳を機に、更なる飛躍のステージをどのようにして掴むかが、
50歳代の重要な課題である。

定年後継続雇用の途を求めてはならない。
一年後ごと更新の年契約社員の途は、いまのところせいぜい満64歳まで、
年度更新なので本人の意に反して、
使う側から契約更新しないという通告を突然受けることがあるかも知れず
リスクが大きい。

継続雇用期間満了後の満65歳以降のキャリア形成をどうするかということも、
継続雇用期間中は、問題先送り的に関心が低くなってしまうのではないだろうか。

「生涯現役」では、50歳代を満60歳以降の飛躍のチャンスを掴む準備期間として
きわめて重要と考える。

学校卒業後、50歳までのキャリアの棚卸をしてみる。
業種と職種でそれぞれ一番長く携わったものはなにか。
これを中心に満60歳以降の活躍のフィールドにすることがよい。

退職金をあてにして、新しく起業しようなどと決して目論んではならない。
起業して成功する者は20歳代、30歳代で組織を離れ、独立した者である。

したがって、満60歳以上の活躍の場は、
50歳までに形成してきたキャリアの業種と職種の期間の長いものから順に
得意分野と考えてウリを見つけていくことが自己分析作業の目的となる。

次回はさらにウリの見つけ方を考えることとする。
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■高齢者の活性化・戦力化のための能力開発具体策8つ(第294号より)
高齢者の活性化・戦力化は次の8策を同時に実行することによって実現することができる。
1.環境理解・・・平均余命の伸長によって75歳までセカンドキャリア(再就職)を継続しなければならないことを理解させる。
2.不断の努力の重要性・・・能力開発の努力継続によって大きなチャンスが獲得できることを認識させる。
3.キャリア形成の重要性認識・・・仕事の「やりがい」「いきがい」は、キャリア・ビジョンの設定とそれを実現するために努力する過程にあることを認識させる。
4.目標設定・・・定年退職時点で会社が本人に望む仕事と期待する成果を出来る限り明確に提示する。
5.職務遂行能力把握・・・現有の職務遂行能力を自己分析によって把握させる。
6.能力開発計画策定・・・定年退職時点で会社が望む仕事と期待する成果を上げるために必要とされる職務遂行能力と現有能力の乖離を埋める能力開発計画を策定させる。
7.能力開発自己研鑽進捗チェックとメンタルフォロー・・・上長による定期キャリア・カウンセリングの実施(第三者のプロに委託することも有効)。
8.活性化・戦力化フォロー・・・上長によるOJTコーチングで加速させる。
高齢者がもつ定年後の不安を解消させるための方策はとりもなおさず、企業が行う高齢者の活性化・戦力化策と表裏一体をなすものであることを高齢者に理解させることが、活性化・戦力化の要である。
※『キャリア形成四つのタイプ』については、『プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー(R)/認定キャリア・コンサルタント養成講座」HP http://www.c-pro.cc/ 』にアクセスしてください。詳しく解説しております。
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次号へ続く。


白根 陸夫白根 陸夫(しらね りくお)
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/
エイジング・アドバイザー®
認定エグゼクティブ・コーチ

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