第302号「高齢者の活性化・戦力化のための能力開発はどうしたらよいか」・・・第32回

人材ビジネスで成功するヒント

第302号「高齢者の活性化・戦力化のための能力開発はどうしたらよいか」・・・第32回

■高齢者の活性化・戦力化のための能力開発8つの具体策・解説・その7

『2.不断の努力の重要性
・・・能力開発の努力継続によって大きなチャンスが獲得できることを認識させる。』

「自立型人材」とは、
企業に就職すれば、会社の組織に埋没することなく、
個人としての職業能力、適性、人格などで、企業の方針に従い活動し、
同時に自己の人生設計の視点から職業能力向上の研鑽努力を継続して、
社会的に認められるような職業能力、適性などを具備できる人材である
(21世紀型中核企業像を探る<21世紀中核企業問題委員会>報告書・
1993年8月・財団法人社会経済生産性本部)。

厚生労働省から7月26日に発表された、「平成18年簡易生命表」によれば、
満60歳の時点で平均余命は、男性22.41年、女性27.92年である。

「平成16年簡易生命表」によれば、
満60歳の時点で平均余命は、男性22.17年、女性27.74年であった。

余命はまだまだ伸びるのである。

今、「人生80年時代」といわれるが、
平均余命の伸長にともない「人生90年時代」が目前になってきた。

一方、少子高齢化が著しく進行している。
これに伴い公的年金制度や公的医療制度の限界が指摘されている。

先行き不透明な時代ゆえに「生涯現役」という考え方が万人に求められ、
人生すべての局面において「自立・自律」という考え方と行動が求められている。

平均余命を終着点として、現時点から終着点までの間の
ライフプラニング→ファイナンシャルプラニング→キャリアプラニングと続く
一連の生涯設計を立て、着実に実行することが重要になってきている。

個人と仕事との関わりについて考えみよう。

多くの人は組織に就業の場を得ているが、
組織は社会経済環境の変化に応じて姿を変えたり、
吸収合併を繰り返したり、消滅したりする。
まさにボーダレス時代である。

国際間の競争によってこの動きは加速している。

個人のキャリアプラニングは組織において実現できるものですが、
帰属する組織は個人の都合で存続するわけではない。

経済原則に左右される組織と
平均余命から設計するキャリアプランの目標は
同一組織内で達成することは不可能である。

このことは、
企業の寿命が30年といわれることからも理解できることである。

「生涯現役の時代」だからこそ、
能力開発の努力継続によって大きなチャンスが獲得できるのである。

「不断の努力」の継続こそ、
「余人をもって代えがたい人材になる途」なのである。
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■高齢者の活性化・戦力化のための能力開発具体策8つ(第294号より)
高齢者の活性化・戦力化は次の8策を同時に実行することによって実現することができる。
1.環境理解・・・平均余命の伸長によって75歳までセカンドキャリア(再就職)を継続しなければならないことを理解させる。
2.不断の努力の重要性・・・能力開発の努力継続によって大きなチャンスが獲得できることを認識させる。
3.キャリア形成の重要性認識・・・仕事の「やりがい」「いきがい」は、キャリア・ビジョンの設定とそれを実現するために努力する過程にあることを認識させる。
4.目標設定・・・定年退職時点で会社が本人に望む仕事と期待する成果を出来る限り明確に提示する。
5.職務遂行能力把握・・・現有の職務遂行能力を自己分析によって把握させる。
6.能力開発計画策定・・・定年退職時点で会社が望む仕事と期待する成果を上げるために必要とされる職務遂行能力と現有能力の乖離を埋める能力開発計画を策定させる。
7.能力開発自己研鑽進捗チェックとメンタルフォロー・・・上長による定期キャリア・カウンセリングの実施(第三者のプロに委託することも有効)。
8.活性化・戦力化フォロー・・・上長によるOJTコーチングで加速させる。
高齢者がもつ定年後の不安を解消させるための方策はとりもなおさず、企業が行う高齢者の活性化・戦力化策と表裏一体をなすものであることを高齢者に理解させることが、活性化・戦力化の要である。
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次号へ続く。



白根 陸夫白根 陸夫(しらね りくお)
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/
エイジング・アドバイザー®
認定エグゼクティブ・コーチ

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